末期ソ連空挺装備品 ③医療品、防護服など

 

末期空挺装備品レビュー3回目

今回は医療品や防護服などについて

 

マニアックな内容なので読む人を選びそうな記事になってしまった...

当方薬品や医療の知識があるわけではないので、間違いなどあればご容赦を

 

 

個人空挺医療キットとAI-1

 

 

個人空挺医療キット
 ゴム止血帯 1個
 個人包帯パック 2個
 ハラゾン 20錠 水の消毒用 入手できなかったため画像には無し
 亜硝酸アミル 2アンプル シアンによる呼吸困難対処用 空のアンプルで代用(左下の紙の上)

 

つい最近まで右上のポーチが個人空挺医療キットに当たるか不明だったが、89年の空挺軍曹教本に記述されている内容物がピッタリ入るのでこのポーチだと思われる

 

72年の空挺部隊司令官命令91号に携行品として記述されているが、85年の空挺戦術本だと医療キットではなく個人包帯パック1つのみの携行が例として載っている

 

今回紹介する装備品すべてに言えることだが、様々な装備品の中から任務の必要性に応じて司令官が装備品を決定し携行するもので、必ずしもこれを持っていないとというものは限られると思われる

 


AI-1(個人応急処置キット) 

赤いキャップの注射器は有機リン系有毒物質(VX、サリン、ソマン)の解毒用

白いキャップは痛みを軽減するための鎮痛用

左から2番目の空いているスロットは予備用

 

白キャップの注射器も赤キャップと同じく、上に透明な薬品が入る部分が付いているはずだが入手できず 

 

 

防護装備 防護服やガスマスクなど

 

 

まずは小物から

 

IDPS-69セット

サリン、ソマンなどの除染に使用 武器除染用のIDP-1 10本、服除染用のDPS-1 10袋から構成される

個人ではなく分隊に支給されるものらしい

 

 IDP-1 左上の緑色のやつ 上のキャップを外すとブラシ状になっており、武器に擦り付けて除染する

 DPS-1 右上の白いやつ 服にパウダーを隙間なく擦り込み除染する

 

 

続いて放射線測定器関係

 

ID-11 個人線量計 ズボンの隠しポケットに携行する

ID-1 軍用線量計 分隊長はこちらも持つらしい

 

今回の装備的に放射線量記録カードも手に入れたがったが入手できず

本国だと100円もせずに売っているので追々入手したいところ...

 

 

OZK諸兵科保護キット 

 保護コート 

 コートカバー 背中に背負うキャリングケースにもなる

 ストッキング、手袋カバー 画像のはバックルタイプだがボタンタイプもあり

 保護ストッキング 右の黒いやつ 画像のは76年製だが後年になると緑色のタイプもあり

 保護手袋 冬用もあるがこちらは夏用

 

想像の部分が大きいが、この辺の防護衣は分隊車両などに乗せておいて、いざという時携行する気もする(RD54に入れる、ベルトにつけるなどして携行できないこともないが...

 

演習などを見てもなかなかここまで大量の装備を携行している例を見ることはないが、西側との全面戦争の場合は核や生物、化学兵器の使用も想定されるであろうし、どのように携行するのか気になるところではある

 

OKZK-DやKZSなどその他防護装備品も任務によっては装備すると思われる

空挺ブタンが出てからもKZSが支給されていると考えると、ブタンの上からKZSを着るという激アツ展開もありそうで是非見てみたいものである

 

 

PMG-2キット

 Gタイプガスマスクバッグ 年代で留め具や抗化学パッケージを入れるポーチの大きさなど様々

 ガスマスク
 フィルター

 フィルターカバー 塵や雪などがフィルターに入るのを防ぐ
 各種フィルム 入手できず

 

IPP-8個人抗化学パッケージ 有毒物質に触れてしまった皮膚の応急処置などに使用

 

ガスマスクキットについては民間用のGP-5Mキットを流用して集めたため、不十分な点が多い 

特にマスクとフィルターも軍用と民間用で違うようなので、機会があれば手に入れたい

 

 

 

次回は分隊長用装具について